燃料用ガス

  家庭や実験室で使うガス

  天然ガス

 人口の集中している地域では、都市ガスとして天然ガスが供給されています。

 天然ガスを低温で液体にしたものを液化天然ガス-LNG(Liquified Natural Gasの略)-といいます。

 天然ガスの主成分はメタンCH4で、同じ化石燃料である石炭や石油にくらべて、二酸化炭素の発生量が少ない。
また、窒素化合物や硫黄化合物などの不純物をとり除いて提供されるため,大気汚染に対する影響も少ないクリーンなエネルギー源として、利用が増加している。

  石油分解ガス

 都市ガスとして使用されるガスとしては、天然ガスの他に石油を分解して得たガス(石油分解ガス)が一部の地域で供給されています。

 これは、燃える気体としては、主に水素H2を含むほか、メタンCH4一酸化炭素COなどを含んでいます。

   LPG (液化石油ガス)

 都市ガスが供給されていない地域では、液化石油ガス(LPG − Liquefied Petroleum Gas)、いわゆるプロパンガスが利用されています。

 LPG(液化石油ガス)の利点

   水素

 水素は、燃えると水だけを生じ、有害なものを生じないので、将来のクリーンなエネルギー源として注目されています。


 ガス燃料の種類と特性

 家庭用燃料のガスの代表的な組成を下に示します。

 

 LPGは空気より重いので、床上をはう特徴があります。
 これに対し、天然ガス(都市ガス)や製造ガスは両方とも軽く上へ逃げやすい。

 左の表には、1立方メートル当たりの発熱量も示してあります。
 天然ガスは製造ガスの2倍強、LPGはさらにその2.4倍と大きくなっています。
 ただし,家庭や実験室に供給される際にはそれぞれ圧力の調整が行われているので,実際に単位時間当たりに得られる熱量の順序はこの通りにはなりません。


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