化学反応が進行する際に、反応物から生成物への経路上でエネルギー的に極大を示す点を遷移状態という。
ここでは、遷移状態を求めるための計算手順について簡単に示す。
その化学反応を特徴づけるような内部座標をMinimum Energy Pathとして選び、値を変えて部分構造最適化計算を行う。エネルギー値が極大の構造を、遷移状態に近い初期状態として採用する。
キーワード 「TS」を指定して構造最適化計算を行う。
キーワード「FORCE」を指定して振動解析を行う。虚の振動数を有する全対称のモードが 1つだけ存在することを確認する。
キーワードに「IRC=1」または「IRC=-1」をいれてIRC計算を行う。反応物および生成物につながることを確認する。