Gaussの消去法(連立方程式の解法)

のような連立方程式は、行列を使って一般に

bond.bas

のように表現できる。
係数行列Aが上三角行列となるように変換し、Bベクトルにも同じ操作を施す。最後の式は
未知数xnのみを含みxnについて解くことができる。結果を順次上の式に代入していくことに
より解をすべて得ることができる。
解答 分子の原子化エンタルピーは、その分子に含まれるすべての原子の原子化エンタルピーの和からその分子の生成エンタルピーを引いて求められる。したがって、プロパンおよびブタンの原子化エンタルピーは次のように求められる。
C H C3H8 C4H10
原子化エンタルピー 715 218    
生成エンタルピー     -105 -126
C-C結合の数 2 3
C-H結合の数 8 10
プロパン : 3×715 + 8×218 -(-105) =3994

ブタン : 4×715 + 10×218 -(-126) =5166
150 DATA 2, 8
160 DATA 3, 10
170 ' 非同次ベクトル
180 DATA 3994,5166
190 N=2
問題 結合エンタルピーの和が分子の原子化エンタルピーに等しいとして、プロパンおよびブタンの
データからC-CとC-Hの結合エンタルピーを求めなさい。(p.61 コンピュータプロジェクト 4-3)

プログラムgausel.basの該当する行を置き換えて実行しなさい。

この方法は、決定したい結合エンタルピーと等しい数の分子のデータがあれば利用できるが、あくまで近似的な方法に過ぎない。
2002 Copyright 木原 寛

bond.bas

Gaussの消去法(連立方程式の解法)の応用