お寺や家庭で仏前にそなえる線香の火も、日本人にはなじみ深い火です。

 また、香取線香は、最近はいろいろな代用品がありますが、その火はやはり日本の夏の風物詩の一つです。

 線香の原料

 線香は、白檀(びゃくだん)、丁子(ちょうじ)、沈香(じんこう)、安息香(あんそくこう)などの香木(こうぼく)の粉末を、松脂などの糊料で細棒状に固めたものです。

 蚊取線香の場合には、除虫菊(じょちゅうぎく)の花、茎、葉の粉末と松の葉が原料になっています。染料で緑色にし、棒状や渦巻状に成型してあります。

 除虫菊にふくまれるピレトリンという物質が昆虫に対するはげしい毒性をもっており、これが蚊を除くための有効成分です。

 
 


■ 線香 | ■ いろいろな燃焼 | ■ 燃焼の化学 | ■ 身の回りの化学

このページの著作権は,木原 寛と今福京子が保有しています。