木炭には、黒炭と白炭の2つの種類があります。それぞれ製法が異なっていて、質も違います。(一覧表)
カシ、ナラなどの堅木を主な原料とする。
70cmほどの長さに切って石がまにつめ、火をつけて一部を燃焼して木材を乾燥する。
小さい空気孔を残してたき口をふさぎ、じょじょに温度を上げて300~500℃で木材を炭化する。
さらに空気孔の数を増やし、空気の流通を多くして1300℃くらいまで温度を上げて焼きしめる。
木炭は熱いままかきだし、湿った木灰や土砂にうづめて急に冷やすと、原料木材の12~17%にあたる白炭ができる。
表面が灰化しているので白っぽく、重くて堅いから堅炭ともいう。高温にさらされたため、炭素の結晶がやや大きく生長しているので火のつきはわるいが、燃え方がおだやかで、火もちがよい。
ふつう土がまを使い、400~150℃で3~4日にわたって木材を炭化する。
加熱は800℃ぐらいでやめ、空気孔や煙突をきっちりしめて、かまの中で自然に木炭を冷やす。黒炭は白炭より生成量が多く、原料の15~20%である。
色が黒くていくらかやわらかく、多少がさがさしている。火つきもよく、燃えやすいが、火もちは悪い。大部分は家庭用燃料になっている。
白 炭 | 黒 炭 | |
C (%) | 82~87 | 78~85 |
H 〃 | 0.5~2 | 1~3 |
O 〃 | 2~5 | 3~8 |
水分 〃 | 7~10 | 7~10 |
灰分 〃 | 1~3 | 1~3 |
発熱量(kcal/1kg) | 6700~7300 | 6700~7500 |
みかけの比重 | 1.5~1.9 | 1.3~1.7 |
着火温度(℃) | 350~400 | 300~350 |
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